5.Pixiaを使ってみる―応用編
基礎編で、「Pixia」がどのようなソフトウェアか、「Pixia」でどのようなことができるのか、おおよその概要はつかんでいただけたと思う。ここからは、新規にレイヤを作成する、マスク機能を利用して地図に色を塗る、地図に文字を入れ込んでみる等、「Pixia」が持つさまざまな機能を紹介していく。
5-1 新規にレイヤを作ってみる
ここでは、まず新規にレイヤ(マスク用)を作成してみる。レイヤの作成は、次の操作で行う。
1. 右下のレイヤで「編集」をクリックし、表示されるメニューで「追加」を選ぶ。
2. 表示される[レイヤ追加]ダイアログで、「フルサイズ」を選び、[OK]ボタンをクリックする。
3. 右下のレイヤに、「LAYER1」が追加される。ここでは、新しいレイアに「マスク」という名前を付けておく。
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図5-1-1 レイヤで「編集」をクリック |
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図5-1-2 メニューから、「追加」を選ぶ |
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図5-1-3 フルサイズの選択
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図5-1-4 追加されたレイヤ
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5-2 レイヤの並び順を変える
レイヤの並び順を変えるには、移動させたいレイヤをクリックし、上下にドラッグする。レイヤ名の前に●印がついて、赤い枠で囲まれている方が現在作業をしているレイヤとなる。
5-3 マスク用のレイアを準備する
ここでは、範囲ごとに領域をマスク用に塗りつぶしていく。以下の操作で、行う。
1. ツールボタンから、[領域−[閉鎖域]]を選ぶ。
2. ペンの表示エリアが、図5-3-2のように変わる。ここでは、「境界」−「見たまま」にしておく。
3. 地図中の道路を、クリックする。模様がついていない部分が選択された領域、市松模様の部分が非選択領域となる。別の道路をクリックすると、選択領域と非選択領域が変化する。
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| 図5-3-1 [領域−[閉鎖域]]ボタン |
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図5-3-2 ペンの表示エリア |
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図5-3-3 中央の広い道路が、選択領域。 |
4. メニューから[領域]−[領域を太らせる]を選ぶ。
5. 表示される[領域を太らせる]ダイアログで、「度合」を設定する。ここでは「1」にしておき、[OK]ボタンをクリックする。
6. パレットから色/テクスチャを選ぶ、もしくは色で色を作成し、[塗りつぶし]ボタンをクリックする。
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| 図5-3-4 [領域を太らせる]を選ぶ。 |
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図5-3-5 領域を太らせる度合いは、1にしておく。 |
※逆に領域を痩せさせる場合は、[領域]−[領域を痩せさせる]を選び、
表示されるダイアログで、「度合」を変更する。 |

図5-3-4 マスク領域に色を塗った状態。
基本的には、マスクがけの領域指定用なので、どのような色で塗りつぶしてもかまわないが、隣り合う別のパーツ(領域)を、同じ色や近い色にしない方が良いであろう。
複数の領域を指定したい場合は、キーボードの「Shift」キーを押しながら、領域をクリックする。
5-4 道路に色を塗る
1. マスクの時と同様、レイヤを追加する。レイヤの名称は、「道路」にする。レイヤの順番は、マスク、道路、主線にしておく。
2. ペンでペンの形状を選び、色を選んで、作業エリアをマウスでドラッグすると、色を塗ることができる。この時点では、あまりはみ出しなどは気にしなくて良い。
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| 図5-4-1 道路のレイヤが追加された。 |
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図5-4-2 道路に色を塗った状態。 |
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| 図5-4-3 作業エリアの青丸の部分が、拡大表示されている。 |
| ※細かい部分の色塗りが気になる場合は、[描画]−[ルーペ]で拡大表示を行う。 |
5-5 マスクをかける
ある程度、色が塗れたら、マスクをかける。マスクがけは、次の手順で行う。
1. ツールボタンで、「領域−[閉鎖領域]」を選ぶ。
2. ペンに表示される「境界」(「見たまま」の部分)を選ぶ。
3. 表示された[レイヤ選択]ダイアログで、「任意のレイヤ」を選び、下段の「レイヤ」で「マスク用」を選ぶ。「プレーン」はそのままにしておき、[OK]ボタンをクリックする。
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| 図5-5-1 [閉鎖領域]を選ぶ。 |
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図5-5-2 「境界」の「見たまま」の部分をクリック。 |
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図5-5-3 任意のレイヤを選び、レイヤでマスクを選ぶ。 |
4. 作業エリアで、保護したい部分(ここでは、道路)をクリックする。
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| 図5-5-4 複数の道路を選ぶ場合は、[Shift]キーを押しながら、道路をクリックする。 |
5. レイヤの「画像」をクリックし、表示されたメニューで「マスク」を選ぶ。作業エリアの表示が、変化する。
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| 図5-5-5 レイヤの「画像」をクリックし、表示されたメニューで「マスク」を選ぶ。 |
6. 色またはパレットで、ペン色を白にして、ツールボタンの「塗りつぶし」をクリックする。
7. 選択した領域が、ピンクに変化する。
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| 図5-5-6 RGBをすべて「100」にすると白くなる。 |
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図5-5-7 道路がピンクに変化したら、マスクは成功。
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図5-5-7 レイヤの表示を画像に切り替え、白で落書きをしてみると、マスク
が有効になっているため、道路部分には色が塗れなくなっているのが分かる。 |
8. 上記と同じ要領で、適宜レイヤを作りつつ、道路に囲まれた領域などを塗りつぶしてみる。
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図5-5-8 道路で囲まれた領域を塗りつぶした状態。道路
にマスクがかかっているので、楽に色をつけることができる。 |
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5-5-9 [保存]ボタン 適宜クリッ
クするだけで、上書き保存される。 |
Pixiaは、冒頭でも述べたが、日々進化を続けているフリーウェアのソフトである。そのため、ある程度の不具合は覚悟しておかなければならない。その対策として、頻繁にファイルの上書きセーブを行うことをお奨めする。ファイルの上書きセーブは、ツールバーの[保存]ボタンをクリックすることで行える。
5-6 文字を入れてみる
Pixiaでは、作成した画像に文字を入れ込むこともできる。最後に、作成した地図に文字を入れる方法を説明する。
1. メニューから[描画]−[文字]を選ぶ。
2. 表示される[文字]ダイアログで、「入力文字」、「フォント」、「サイズ」等を入力すし、[OK]ボタンをクリックする。
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| 図5-6-1 メニューから[描画]−[文字]を選ぶ。 |
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図5-6-2 [文字]ダイアログで、必要な情報を入力する。 |
3. 地図画像に入力した文字が、表示される。
4. 文字部分でマウスを右クリックし、表示されるメニューで「このレイヤに貼り付け」か「新規レイヤとして貼り付け」を選ぶ。
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| 図5-6-3 作成した地図に、文字が貼り付けられる。 |
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図5-6-4 「新規レイヤとして貼り付け」を選ぶと、
文字部分を独立したレイヤとして扱えるようになる。 |
5. 地図に文字が貼り付けられた状態で、表示される。
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図5-6-5 新規レイヤとして保存しているため、レイヤの表示/
非表示機能で、必要に応じて文字を非表示にすることもできる。 |
おわりに
今回は、フリーウェアのペイントソフト「Pixia」を紹介した。この「Pixia」に限らず、ペイントソフト全般にいえることであるが、一見簡単そうに見えて、実は非常に奥が深い。また、操作も慣れるまでには、ある程度の時間を要するかもしれない。しかし、使いこなせるようになれば、これほど便利なツールはないというのも事実である。特に、これらのペイントソフトの最大のメリットは、「レイヤ」と「マスク」機能であろう。
ユーザに最も身近なペイントソフトとしては、Windowsに付属している「ペイント」がある。画面のキャプチャなどで利用頻度の高いソフトである。しかし、「ペイント」には、レイヤやマスク等の機能はサポートされていない。例えば、今回の例のように地図を作成するなどの作業を「ペイント」で行う場合には、すべて一枚の画像で処理しなくてはならない。線(道路)の描画から、面(区画)の色塗り、文字の挿入、これらの作業を色のはみ出し等を気にしながら、非常に細かい作業を行うことになる。また、ひとつの地図をベースに、複数用途の地図(案内図や工事予定図等)を作成する場合にも何枚も地図を作成しなくてはならなくなる。さらに、画像が完成した後に修正等が発生した場合には、最初から作り直した方が早くなる可能性も出てくる。
既に紹介したように、こうした画像処理に関わる煩雑さは、「レイヤ」と「マスク」という概念を取り入れることで、その大半が解消される。今回の例でも紹介した「マスク化された道路の地図」さえあれば、後は用途に応じてレイヤを追加するだけで、簡単に色々な地図に展開できることになる。区画を塗りつぶす際にも、それほど細かく神経を使う必要もなくなる。また、作成した地図に修正が発生した場合も同様で、そのレイヤだけを修正する、あるいはレイヤを作り直したとしてもそれ程の作業量とはならない。
「Pixia」を機能面から見た場合、ペイントソフトが備えているべき基本的な機能は、ほぼ揃っている。一般的に、市販のペイント系のパッケージソフトは、高価なものが多い。それだけ、機能も充実している(例えば、静止画だけでなく動画像も扱える等)のであろうが、購入するにはそれなりの費用対効果が要求されるのも事実である。こうした意味でも、ペイントソフトの概略、機能を理解する上で「Pixia」は格好の教材ともいえるであろう。「Pixia」ではできない処理を行わなくてはならなくなったときに、市販のパッケージソフトを検討したとしても、決して遅くはないであろう。ただし、再三述べているように「Pixia」は、フリーウェアのソフトである。そのため、パッケージソフトのようなサポートや補償等は受けられない。すべては、使用する側の責任となる。この点は、「Pixia」に限らず、フリーウェアのソフトを使用する際に注意しなくてはならない点である。
(2007年8月記)
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