特別委員会の検討成果公開について
令和3年7月13日
社会基盤情報標準化委員会事務局

ICTを活用した画像・映像情報の利活用のあり方に関する提言
~中間とりまとめ~

 令和3年7月1日、社会基盤情報標準化委員会(委員長:柴崎亮介 東京大学大学院教授)が開催され、同委員会の特別委員会(特別委員会委員長:皆川勝 東京都市大学名誉教授)による「ICTを活用した画像・映像情報の利活用のあり方に関する提言~中間とりまとめ~」が報告、了承されました。

  現場でICTの活用が進展する中、画像・映像情報の取得技術・処理技術・活用技術が多様な利活用を可能とする方向で発展しつつあり、新現場力として建設プロセスへ導入することで、より一層の生産性向上に寄与することが期待できることから、令和2年2月より特別委員会では、ICTを活用した画像・映像情報の利活用のあり方について検討を開始しました。

 土木分野の画像・映像情報は、これまでは記録や「目視と同等」レベルでの活用が主であり、施工時の現地状況の撮影や、点検時の損傷個所の撮影等、「確認・記録」としての使い方が中心でした。近年、画像・映像情報は、「判別・診断」等に一部利用されつつありますが、未だ、画像・映像情報の利活用に関する体系的な検討が十分なされておらず、利活用の普及に向けて環境が整っていません。

 中間とりまとめでは、画像・映像に係る技術やシステム開発等が進む中、記録や「目視と同等」の枠を超えた活用を現場へ早期に普及させ、より効率的かつ効果的な仕事の仕方へと変革させることを目的に、画像・映像情報の利活用状況について調査・整理し、画像・映像情報の利活用の基本的な考え方についてとりまとめました。
 画像・映像情報の適切な利活用のあり方を考える上で重要な観点として、以下の2点を示しています。

 1点目は、画像・映像情報の基本的な構造の明確化についてです。
 画像・映像情報の先進的な活用事例では、画像・映像情報が持つ多様な性質・特徴を活かした利用へと変化していることから、基本に立ち戻り、画像・映像情報そのものの構造を明らかにしました。そして、これまでは撮影・可視化対象事項及び撮影・可視化条件を中心に活用されてきましたが、対象物についての属性情報を組み合わせることによって、高度化された分析方法等により、画像・映像情報を用いた評価・判定につながることを示しました。

 2点目は、画像・映像情報の利活用の基本的な構造の明確化についてです。
 記録や「目視と同等」の利活用だけでなく、画像・映像情報を加工又は分析する技術や他の情報と組み合わせることなどにより、活用が効率化・高度化できることから、画像・映像情報を知見として活用するために、利活用の基本的な構造を明らかにしました。知識マネジメントにおける階層構造を参考にData、Informationとしての活用から、AI技術等を用いて、評価・判定のためのIntelligenceとしての高度な活用へ変えていくことが重要であることを示しました。

 上記を踏まえることで、3次元モデルやxR技術、AIによる分析評価を用いたデジタルツインに基づく建設生産性向上に、画像・映像情報の活用が期待され、今後整理するユースケースを踏まえた既存の要領・基準等の改訂や新たな要領・基準等の作成につなげることが重要です。

 特別委員会では、引き続き、令和4年6月の最終提言のとりまとめに向けて、ICTを利用した画像・映像情報の多様な利活用に関するユースケースの収集・整理や、画像・映像情報をBIM/CIM等と統合的に取り扱い、プラットフォームやxR技術を活用した、デジタルツインの仕組みに基づく建設生産性向上の方策を検討してまいります。


  ●別添  提言の概要版 

提言本体
ICTを活用した画像・映像情報の利活用のあり方に関する提言
~中間とりまとめ~
 

(4.06MB)



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