特別委員会の検討成果公開について
令和元年7月9日
社会基盤情報標準化委員会事務局
ICTを導入した「新現場力」により建設生産性革命の実現を
~社会基盤情報標準化委員会 i-Constructionの早期実現に向けた提言~
令和元年7月8日、社会基盤情報標準化委員会(委員長:柴崎亮介 東京大学大学院教授)が開催され、同委員会の特別委員会(特別委員会委員長:皆川勝 東京都市大学副学長)においてとりまとめられた「建設生産・管理システムのあり方に関する提言~「新現場力」による創造的な現場環境の創出~」が報告、了承されました。
社会基盤情報標準化委員会(別紙1)では、平成27年7月、建設情報の3次元化及び建設現場における生産性向上のイノベーション実現を目的として特別委員会が設置され、検討が行われてきました。
今回取りまとめられた提言は、熟練技術者の減少等による担い手不足問題により現場力が低下する中、i-Constructionを早期に実現し、現場でICTを活用する「新現場力」により建設現場のパラダイムシフトを起こし、生産性向上を図ることの重要性を示しています。
提言では、そのための3つの方策を示しています。
1点目は、BIM/CIMの活用であり、フロントローディング等設計・施工等プロセス間の情報共有・意思疎通に向けた具体的な方法を示しています。また、BIM/CIMの活用においては、スキル(人)、ルール(方法)及びプラットフォーム(場所)の3要素のバランスのとれた環境整備が必要、としています。
2点目は、サイバー空間内の3次元仮想実体と実空間内の実物とを双子の状態として活用する「Digital Twin」(別紙2の①)の考え方を導入するとともに、公的機関や様々な事業者が連携し、Digital Twinを用いた社会基盤プラットフォームを構築することが重要、としています。
3点目は、ICT等をBIM/CIMのみならず建設プロセス全体に積極的に導入する「現場まるごとiCon化」(別紙2の②)の実現です。その実現に向け、現場における新技術の導入検討のプロセスの重要性、及び新技術によるカイゼンの効果を客観的・数量的に評価することの重要性を述べるとともに、分かりやすい事例を示しています。
新現場力により、建設現場の生産性向上のイノベーションが図られるのみならず、簡易な作業を軽減し、現場技術者が本質の問題に取り組めて技術を磨ける環境を整え、働き方改革にも貢献する、としています。また、これまで未解決の課題を含め課題の解決を可能にすることから、新たな現場経験を通じて現場技術者の技術力の向上が図られ、人材の育成にもつながることに期待を寄せています。
提言
活動成果
平成30年度までの特別委員会の成果について、公開しています。
- CIMの全体像とロードマップ(案)(PDFファイル:1.06MB)
- プロセス全体でCIMモデルを情報共有するためのあり方(案)(PDFファイル:2.78MB)
- 土木分野におけるモデル詳細度標準(案)【改訂版】(PDFファイル:3.71MB)
提言および活動成果は、本サイトの「ダウンロード(標準類)」からもダウンロードすることができます。